[コラム]サーモウッドについて

サーモウッドとは?特徴・メリット・デメリットを建築・外装のプロ目線で解説

サーモウッドとは?特徴・メリット・デメリットを建築・外装のプロ目線で解説


サーモウッドとは、木材を高温で熱処理することで、耐久性や寸法安定性を向上させた木材です。

近年では、

  • 外装材
  • 軒天
  • ルーバー
  • ウッドデッキ
  • フェンス
  • 公共施設

など、建築外装分野で採用が増えています。

その理由は、

  • 薬剤を使用しない
  • 天然木の質感を残せる
  • 反りや狂いを抑えやすい
  • 高級感のある色合いになる
  • 国産材を高耐久化できる

といった特徴があるためです。

一方で、サーモウッドにも注意点があります。

実際には、

  • 通気設計
  • 施工方法
  • 納まり
  • ビス選定

などを誤ると、耐久性を十分に発揮できないケースもあります。

本記事では、「サーモウッドとは?」という基本から、

  • 一般木材との違い
  • 人工木との比較
  • メリット・デメリット
  • 建築外装での活用
  • 設計・施工時の注意点
  • よくある失敗例

まで、実務ベースでわかりやすく解説します。


目次

  1. サーモウッドとは?
  2. サーモウッドの仕組み
  3. サーモウッドのメリット
  4. サーモウッドのデメリット
  5. サーモウッドと他材料の比較
  6. サーモウッドが使われる用途
  7. 設計・施工時の注意点
  8. よくある失敗例
  9. 紀州材サーモウッドという選択肢
  10. FAQ
  11. まとめ

サーモウッドとは?

木材を高温熱処理した「改質木材」

サーモウッドとは、木材を200℃前後の高温で熱処理した木材のことです。

薬剤を注入する防腐処理とは異なり、熱と水蒸気によって木材内部の成分を変化させることで、

  • 耐久性向上
  • 含水率低下
  • 寸法安定性向上
  • 吸湿性低下

などの性能向上を図ります。

簡単に言えば、

「天然木の美しさを残したまま、外装向けに性能を高めた木材」

と言えます。


サーモウッドの仕組み

なぜ耐久性が向上するのか?

木材が腐る主な原因は、

  • 水分
  • 腐朽菌
  • 湿気

です。

サーモウッドは熱処理によって、

  • 木材内部の水分を減少
  • 菌の栄養源を変化
  • 吸湿性を低下

させるため、腐りにくくなります。

また、湿気を吸いにくくなることで、

  • 反り
  • ねじれ
  • 収縮
  • 膨張

も起こりにくくなります。

これは、外装材・軒天・ルーバーなどで非常に重要な性能です。


サーモウッドのメリット

1.寸法安定性が高い

サーモウッド最大の特徴の一つが、寸法安定性です。

通常の木材は、

  • 湿気
  • 乾燥
  • 日射

を繰り返すことで、

  • 反り
  • 割れ
  • 隙間
  • 変形

が起こります。

一方、サーモウッドは吸湿性が低いため、木材の動きが比較的少なくなります。

そのため、

  • 外壁
  • 軒天
  • 格子
  • ルーバー

など、意匠性が重要な部位と相性が良い材料です。


2.薬剤を使用しない

サーモウッドは、基本的に薬剤を使用しません。

そのため、

  • 自然素材感
  • 木本来の質感
  • 安心感

を重視する建築とも相性が良いです。

特に近年は、

  • SDGs
  • 脱炭素
  • 地域材活用

の観点からも注目されています。


3.高級感のある色合い

熱処理によって木材は深いブラウン色になります。

この色合いは、

  • 高級感
  • 落ち着き
  • 重厚感

を演出しやすく、近年の建築デザインとも相性が良いです。

特に、

  • 木ルーバー
  • 軒天
  • ファサード

などでは、非常に人気があります。


4.国産材を活かしやすい

従来、外装では海外の高耐久木材が多く使用されてきました。

しかしサーモ処理技術によって、国産材でも高耐久化が可能になっています。

これは、

  • 地産地消
  • 森林活用
  • 地域経済循環

の観点でも重要です。


サーモウッドのデメリット

1.強度が若干低下する場合がある

熱処理によって、木材は若干もろくなる傾向があります。

そのため、

  • 細い部材
  • 長スパン
  • 高荷重部

では設計配慮が必要です。


2.天然木なので経年変化はある

サーモウッドも天然木です。

そのため、

  • 色変化
  • 表面割れ
  • シルバーグレー化

などは起こります。

ただし、この経年変化を「味わい」と捉える設計も増えています。


3.施工知識が重要

サーモウッドは、通常木材と同じ感覚で施工すると不具合が起こる場合があります。

特に重要なのが、

  • 通気設計
  • 水抜き
  • ビス選定
  • 下穴施工

です。

材料性能だけではなく、施工品質も非常に重要です。


サーモウッドと他材料の比較

比較項目サーモウッド未処理木材人工木・樹脂
天然木の質感
高級感
寸法安定性
経年変化美しい劣化しやすい人工的
メンテナンス
熱による伸縮少ない大きい比較的大きい
薬剤不使用
国産材活用

サーモウッドが使われる用途

外装材

サーモウッドは外壁材として非常に人気があります。

特に、

  • 木外壁
  • ファサード
  • 店舗外装

などでは、高級感を演出しやすい材料です。


軒天

軒天は湿気や温度変化の影響を受けやすい部位です。

そのため、寸法安定性の高いサーモウッドとの相性が良いです。

また、深いブラウン色によって空間全体の質感向上にもつながります。


ルーバー・格子

ルーバーは、木材の反りや狂いが目立ちやすい部位です。

そのため、

  • 寸法安定性
  • 意匠性
  • 軽量性

を兼ね備えたサーモウッドが採用されるケースが増えています。


公共施設・商業施設

近年では、

  • 公園
  • 教育施設
  • 温浴施設
  • 観光施設

などでも、景観性や地域材活用の観点から採用が増えています。


設計・施工時の注意点

通気設計が非常に重要

サーモウッドでも、水が溜まる環境では劣化します。

そのため、

  • 通気層
  • 裏面換気
  • 水抜き
  • 雨仕舞

が非常に重要です。

特に外壁では、

「材料選定」より「納まり設計」のほうが耐久性に影響するケースもあります。


ビス選定に注意

サーモウッドは硬化しているため、

  • ステンレスビス
  • 下穴施工
  • 適切な端部距離

が重要です。

無理な施工は、割れや不具合の原因になります。


小口処理も重要

木材は小口部分から吸水しやすくなります。

そのため、

  • 小口の納まり
  • 雨掛かり
  • 水溜まり防止

への配慮が重要です。


よくある失敗例

失敗例1:通気不足

外装材の裏面通気が不足すると、

  • 内部結露
  • カビ
  • 腐朽

の原因になります。


失敗例2:ビス割れ

下穴なしで施工すると、

  • 端部割れ
  • ビス浮き
  • 木口割れ

が起こる場合があります。


失敗例3:メンテナンス不要と誤解する

サーモウッドは高耐久ですが、「完全メンテナンスフリー」ではありません。

定期点検や清掃は重要です。


紀州材サーモウッドという選択肢

近年では、国産材を活用したサーモウッドも注目されています。

紀州材サーモウッド公式サイト では、

  • 国産材活用
  • 薬剤不使用
  • 建築外装用途
  • 公共案件対応

を重視した提案を行っています。

特に、

  • 外装材
  • 軒天
  • 木ルーバー
  • ファサード

など、意匠性と耐久性を両立したい建築との相性が良いです。

また、地域材活用やSDGsの観点からも、設計段階で指定されるケースが増えています。


FAQ(よくある質問)

Q.サーモウッドとは簡単に言うと?

木材を高温熱処理して、耐久性や寸法安定性を向上させた木材です。


Q.サーモウッドは腐らない?

天然木のため、絶対に腐らないわけではありません。

ただし、適切な設計・施工を行うことで、高い耐久性を期待できます。


Q.人工木との違いは?

人工木はメンテナンス性に優れますが、天然木の質感や経年変化は再現しにくい特徴があります。

サーモウッドは、天然木らしい表情を活かしたい建築と相性が良いです。


Q.サーモウッドはメンテナンス不要?

完全メンテナンスフリーではありません。

定期的な点検・清掃・必要に応じた保護塗装が推奨されます。


箇条書きまとめ

サーモウッドのポイント

  • 木材を高温熱処理した改質木材
  • 薬剤不使用
  • 寸法安定性が高い
  • 反り・狂いを抑えやすい
  • 高級感のある色合い
  • 外装・軒天・ルーバーとの相性が良い
  • 国産材活用と相性が良い
  • 通気設計と施工品質が重要

まとめ

サーモウッドとは、天然木の美しさを残しながら、耐久性や寸法安定性を高めた木材です。

特に、

  • 木外装
  • 軒天
  • ルーバー
  • 公共施設
  • 商業建築

などでは、非常に相性が良く、近年採用が増えています。

一方で、

  • 通気設計
  • 納まり
  • 施工方法

によって性能は大きく左右されます。

そのため、

「良い材料」だけでなく、「正しい設計・施工」

が重要になります。

天然木ならではの魅力と経年変化を活かしながら、長く美しく使うためには、実務視点での材料選定が重要です。


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■ 紀州材サーモウッド
紀州材サーモウッド公式サイト