なぜ紀州材なのか?

和歌山の自然を次世代へ

和歌山県の県土面積の77%を占める森林は、戦後に植林されたスギやヒノキなどの人工林資源が充実し、本格的な伐採期を迎えています。しかし、山村地域の過疎化、林業採算性の悪化などによって、せっかくの人工林資源が十分に活用されていないのが現状です。

森林整備が適切に行われなければ、森林は荒廃し、水源のかん養、土砂災害の防止など森林の持つ様々な機能が失われかねません。
地域資源である「紀州材」の需要を拡大させることにより、その利益を和歌山県の森林の整備と育成に還元することが可能となり、地域経済の活性化、脱炭素社会の実現にも大きく貢献します。

木材の「植える」「育てる」「伐る」「使う」という本来の健全なサイクルを取り戻せれば、ふるさと和歌山の自然を守り、次の世代の子供たちに、美しい海や山を引き継いでいくことにつながります。

木材の利用が自然災害のリスクを減らす

近年温暖化の影響と思われる、大雨や台風の影響による土砂崩れや土石流の被害が、日本の至るところで多発しています。

この様な痛ましい災害の発生した原因のひとつとして、森林の保水力の低下が考えられます。

間伐等の手入れの行き届かない森林では、山の地表に日の光が届かず、木の根が強く張られないため、大雨や台風の災害時に森林が雨水を吸収しきれずに、土砂災害等の災害が発生しやすくなってしまいます。

この様な放置される森林をなくすためにも、国内で伐採される木材の利用をすすめ、森林(林業)へ資金を還元できる体制をつくり、植林から伐採までの森林の健全な循環を保つことが重要です。

大切な命と財産を奪ってしまう、悲しい自然災害を少しでも減らせるように、木材の利用と森林整備の重要性を多くの皆様へお伝えするとともに、私たち木材を扱う者の責任は重大であると再認識しております。