木質外壁材としてサーモウッドを使用するメリットとは?

結論
木質外壁材としてサーモウッドを採用する最大のメリットは、
- 寸法安定性が高い
- 耐朽性が向上する
- 外壁の反り・割れを抑制できる
- 木本来の断熱性能を活かせる
- 薬剤を使用しないため安全性が高い
- 高い意匠性を長期間維持できる
という点にあります。
近年、公共施設・ホテル・商業施設・住宅において木質外装材の採用が増えていますが、その一方で
「反り」
「割れ」
「腐朽」
「メンテナンス」
が課題となるケースも少なくありません。
その課題を解決する材料として注目されているのがサーモウッドです。
本記事では、木質外壁材としてサーモウッドを使用するメリットを、設計・施工・維持管理の観点から詳しく解説します。
目次
- サーモウッドとは?
- 木質外壁材に求められる性能
- サーモウッドを外壁に使用するメリット
- 未処理木材・人工木との比較
- 設計時の注意点
- よくある失敗例
- 紀州材サーモウッドの特徴
- FAQ
- まとめ
サーモウッドとは?
サーモウッドとは、高温の水蒸気と熱のみを利用して木材を改質した木材です。
一般的には180~220℃程度の高温環境で処理されます。
この熱処理によって、
- 木材内部の水酸基が減少
- 吸湿性が低下
- 腐朽菌の栄養源が減少
するため、
- 寸法安定性
- 耐朽性
- 耐候性
が向上します。
薬剤を使用しないため、環境負荷が少ない点も大きな特徴です。
木質外壁材に求められる性能
外壁材は非常に厳しい環境にさらされます。
雨
長期間の湿潤状態は腐朽の原因になります。
紫外線
表面劣化や変色を引き起こします。
温度変化
膨張・収縮による割れや反りが発生します。
風圧
外壁材には十分な固定強度が必要です。
そのため木質外装材には、
- 耐朽性
- 寸法安定性
- 安全性
- 施工性
- 意匠性
が求められます。

サーモウッドを外壁に使用する5つのメリット
① 寸法安定性が高い
最大のメリットは寸法安定性です。
熱処理によって吸湿性が大幅に低下するため、
- 反り
- ねじれ
- 膨張
- 収縮
が抑制されます。
これは特に、
- ルーバー
- 格子
- 外壁材
において大きなメリットとなります。
施工後の変形リスクが低いため、設計意図を長期間維持できます。
② 耐朽性が向上する
サーモウッドは腐朽菌の栄養源となる成分が減少しています。
そのため未処理木材と比較すると耐朽性が大幅に向上します。
外壁は常に雨や湿気の影響を受けるため、
耐朽性は非常に重要な性能です。
③ 高い意匠性を実現できる
木質外壁材ならではの魅力は、
「本物の木の表情」
です。
人工木では表現できない
- 木目
- 陰影
- 温かみ
を演出できます。
特に近年の建築では、
- ホテル
- 温浴施設
- 公共施設
- 高級住宅
で採用が増えています。
④ 木材本来の断熱性能を活かせる
木材は熱伝導率が低いため、
金属やコンクリートに比べて熱を伝えにくい素材です。
そのため、
- 夏は熱を伝えにくい
- 冬は冷たくなりにくい
という特徴があります。
木質外装材は建築物の温熱環境改善にも寄与します。
⑤ 薬剤不使用で安全性が高い
サーモウッドは熱と水蒸気のみで製造されます。
防腐剤を使用しないため、
- 人体への配慮
- 環境負荷低減
- SDGs対応
という観点でも評価されています。
公共施設や教育施設でも採用しやすい材料です。

木質外壁材の比較表
| 項目 | サーモウッド | 未処理木材 | 人工木 |
|---|---|---|---|
| 寸法安定性 | ◎ | △ | ◎ |
| 耐朽性 | ◎ | △ | ◎ |
| 木の質感 | ◎ | ◎ | △ |
| 断熱性 | ◎ | ◎ | △ |
| 安全性 | ◎ | ◎ | 〇 |
| メンテナンス性 | 〇 | △ | ◎ |
| 経年変化 | 美しい銀灰色化 | 劣化しやすい | 変化少ない |
| 環境性能 | ◎ | ◎ | △ |
設計時の注意点
通気層を確保する
木質外壁材では通気層が非常に重要です。
推奨構造
外壁材
↓
胴縁
↓
通気層
↓
透湿防水シート
↓
下地
湿気を逃がすことで耐久性が向上します。
雨仕舞いを重視する
軒の出が少ない建築では、
木部が常時濡れやすくなります。
- 水切り
- 笠木
- 見切り
を適切に設計することが重要です。
施工ビスの選定
外壁材にはステンレス製ビスを推奨します。
異種金属による腐食を防止できます。

よくある失敗例
失敗① 通気層不足
内部結露が発生し耐久性が低下します。
失敗② 雨掛かりの検討不足
南面や西面で劣化が早くなる場合があります。
失敗③ 木材選定だけで判断
木材が良くても、
納まりが悪ければ耐久性は確保できません。
材料・設計・施工のバランスが重要です。

紀州材サーモウッドという選択肢
木質外壁材としてサーモウッドを採用する場合、
国産材を活用した選択肢として紀州材サーモウッドがあります。
特徴は、
- 和歌山県産材を使用
- 薬剤不使用
- 高い寸法安定性
- 外壁・軒天・ルーバー・格子に対応
- 国産材による安定供給
です。
特に公共施設や地域材利用案件では有力な選択肢となります。
FAQ
Q. サーモウッドは何年くらい持ちますか?
設計条件や施工条件によりますが、適切な通気・雨仕舞いを行うことで長期間使用できます。
Q. 外壁に塗装は必要ですか?
無塗装でも使用可能ですが、意匠維持を目的として塗装を行う場合があります。
Q. メンテナンスは必要ですか?
定期点検を推奨します。木材保護塗料を使用する場合は再塗装が必要です。
Q. 人工木とどちらが良いですか?
意匠性や天然木の質感を重視する場合はサーモウッドが有利です。
Q. 公共施設でも使用できますか?
可能です。実際に公共施設や学校、観光施設などでも採用されています。
まとめ
木質外壁材としてサーモウッドを採用するメリットは、
- 高い寸法安定性
- 優れた耐朽性
- 本物の木の意匠性
- 高い安全性
- 優れた環境性能
にあります。
特に近年の建築では、
「木質化」
「脱炭素」
「地域材利用」
が求められる場面が増えており、サーモウッドはその有力な選択肢の一つとなっています。
重要なのは、
「良い木材を選ぶこと」
だけではなく、
「適切な設計」
「適切な納まり」
「適切な施工」
を組み合わせることです。
お問い合わせ(CTA)
紀州材サーモウッドでは、
- 外壁材
- 軒天材
- ルーバー
- 格子
- フェンス
- デッキ
など、用途に応じたご提案を行っています。
設計段階でのご相談やサンプル請求、仕様検討も承っております。
木質外装材をご検討中の方はお気軽にお問い合わせください。




